オークランドでのテロ事件

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オークランドでのテロ事件

9月3日(金)にオークランドのニューリン地区のスーパーマーケットで男が刃物を振り回し、7人が怪我をしそのうち3人が重傷を負うという事件が発生しました。無差別攻撃と見られるこの事件の犯人は駆けつけた警察官に事件発生からものの1,2分で射殺されました。

ロックダウン中のオークランドでは営業しているお店といえばスーパーなどくらいしかないという中で、身近な場所で起きたこの事件は一般市民に大きな衝撃を与えました。政府発表によると、犯人はテロ組織イスラム国に影響を受けた過激思想をもっており、既に警察の監視下にあったとの事で、テロ事件として一層の衝撃となっています。しかし、警察は単独犯による犯行と断定しており、組織的なテロ攻撃ではないとみています。

週末の間にニュースを追っていると、警察が犯人を監視下においていた詳しい経緯などが次々と明らかになっていきました。警察が監視下に置くほどの危険思想を持った人物の犯行をなぜ止められなかったのかという疑問がわきますが、大まかに言うと、今のニュージーランドの法律ではテロの計画を立てただけでは取り締まれないという問題があるようです。政府はテロ計画そのものを禁止する法律を立法化する過程の途中だったそうですが、その真っ最中にこのような事件が起こってしまったという事で残念でなりません。

テロと言えば2年半前のクライストチャーチでの銃撃事件が思い出されますが、あの時も驚くほどのスピードで銃規制法案が改正されました。何事にも対応の早いニュージーランド政府ですので、今回も対テロ法が早々に強化されるのではないかと思います。