毎年2月6日はワイタンギ・デー(Waitangi Day)というニュージーランドの祝日です。
これはオークランドの北、約4時間ほどの所にある、ワイタンギという地区で「ワイタンギ条約」が締結された事から、名付けられた、ニュージーランドでは特別な記念日です。
これはニュージーランドの歴史上、とても重要な日なので、今日はちょこっとその背景に触れていきたいと思います
ニュージーランドの先住民「マオリ(Maori)」
ご存知の方も多いと思いますが、ニュージーランドの先住民「マオリ族」
元々ニュージーランドは、人どころか、ほ乳類すら住まない野鳥の国、無人島でした。
マオリ語は文字がなく、口伝え、歌伝えにて歴史や伝説を伝えられてきたので、はっきりとしたことは未だ分かっていませんが
一説によると、ある渡り鳥が、元気な状態で帰って来るのを見つけたマオリ族が、鳥の飛ぶ方を追ってたどり着いたのがニュージーランド・・・なんてお話しもあります
※歴史的文献に基づくものではありませんのでご注意下さい
「原住民のマオリ」と「移民のヨーロッパ人」
「大航海時代」になると、ヨーロッパ各国が世界中の海を航海し初め、オランダ人「アベル・タスマン(Abel Tasman)」がニュージーランドを発見。
そこからヨーロッパ人が次々と移住をはじめます。
マオリ族にとっては、自分達が開拓し、神様から与えられた神聖なる地
マオリの人々にとってヨーロッパ人は侵略者であり、侵略者から守るマオリ族という対立関係が生まれてしまいます。
その後、イギリス人によって移民会社が設立されるなど、ヨーロッパからの移民は増え続け、ヨーロッパ人とマオリ族の間での武力衝突が激化していく一方でした。
そこで生まれた「ワイタンギ条約」
イギリスからの働きかけにより、マオリの首長達とイギリス政府によって結ばれた友好条約です。
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「ワイタンギ条約」
1. 全てのマオリ族は英国女王の臣民となりニュージーランドの主権を王権に譲る。
2. マオリの土地所有は保障されるが、売却はイギリス政府のみへとする
3. マオリはイギリス国民としての権利を認められる
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つまりは、マオリ人はイギリス人としての権利を得て、さらに土地の保有権も保障されるという、互いを尊重しながら共存できるようなルールを作りました
とはいえ、その後も言葉の解釈の違い等色々な問題があり、簡単には一件落着とはいかないのですが・・・
なにはともあれ。
新しいニュージーランドの始まりを祝う日として、建国の日といえるこの日を記念した祝日です。
弊社オフィスも祝日に伴い、お休みさせて頂きます。ご了承下さいませ。
では、皆さんもよいワイタンギデーをお過ごし下さい
ちょむ。